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北の大地で 星を数えながら

~日々の出来事や感じたこと、聖書の言葉など 小さくても星のようにキラリ☆光ることを 分かち合えればいいなぁ~

同じ流氷を

先週の月曜日に、網走へ流氷を見に行ったことを綴ってきました。
私の記憶の中で、三浦綾子さん夫婦が流氷を見に行った場面を
エッセイに記していたことを思い出し、調べてみることにしました。

高校から大学にかけて、三浦綾子さんの本をよく読みました。
私の本棚にある小さな「三浦綾子コーナー」を眺めて、
ざっと7冊のエッセイを取り出してみました。

小さな一歩から

三浦綾子さんのエッセイには、日記のものもあり、
つまり題名が記されていない文章があるので探しにくいかなぁと思いました。
心に残った言葉には赤線を引っ張っているのですが、
流氷に関しては情景描写なので、線を引っ張っていないはずです。

時間がかかるかなぁ、見つけられるかなぁと思いつつ探し始めました。
すると何と2冊目で見つけたのです!!
しかもほんの10分ぐらいしかかからなかったのです。

以下、『小さな一歩から』講談社文庫、1997年に記されている、
三浦綾子さん夫婦が初めて流氷を見た時の描写です。

   

 網走に着いて、初めて流氷を見た私は、息をのんだ。この日網走は曇天だった。その曇天の下に、されざれと沖までつづく流氷の原があった。それらは、白色とは言えないほどの、言ってみれば蒼ざめた色調であり、色を失ったとも表現できる不思議な色であった。

  3時頃に帰った私たちは、風呂にも入らず、目の前の海に広がる流氷の原を窓越しに眺めていた。私と三浦は2時間近くも見つめつづけていたようであった。

  そして、突如として燃える流氷を見たのであった。その時の感動と驚愕を私たちは忘れることができない。

  さて、4月4日、それは紛れもなく春である。しかし、蒼ざめた流氷、燃える流氷、それもまた4月の現実であった。



まず、三浦綾子さん夫婦も網走から流氷を見たんだぁ、
同じところから見たんだぁと嬉しくなりました♪

そして4月4日に流氷を見られたということに驚きました。
「もし万が一流氷が戻って来たら、おしえてください」と
網走のある宿に頼んでおられたとのことで、その万が一がやってきたのです。

当時、三浦綾子さんは朝日新聞に「続・氷点」を連載中で、
そのラストシーンに流氷の光景を入れたいと願ってのことでした。

「息をのんだ」、「されざれと沖までつづく流氷の原」・・・、
私など画像があるから何とか様子をお伝えできるかなぁと思うのですが、
当然のことですが作家としての表現力に、改めて感心しています。

また作品の大事なラストシーンを、
「写真を何枚か見たぐらいで描写したくはなかった」という気持ち、
だからこそ伝わってくるものがあるんだなぁと思います。

私たちは「天気がよくて良かったね」と言いながら、
おーろら号の上から流氷を眺めていました。
どうせ見るんだったら青い空と白い流氷のコントラストを見たかったのです。

一方綾子さん夫婦は、曇天の中で色を失った蒼ざめた流氷を眺め、
しかも2時間近くも見続けられたその後、
「燃える流氷」を目の当たりにされたのです。

そしてあの『続・氷点』で、
「(流氷が!流氷が燃える!)
 人間の意表をつく自然の姿に、陽子は目をみはらずにおれなかった」
というラストシーンにつながっていくわけです。

1971年4月4日、三浦綾子さん夫婦は初めて流氷を見られました。
40年後、私たち夫婦も同じ場所で同じオホーツクの流氷を眺めたのですが、
三浦綾子さん夫婦に近づいたのか、遠のいたのか、不思議な感覚です。
しかも、もう1人のヨウコと一緒だったのですが(笑)



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コメント

しかも、もう1人のヨウコと一緒だったのですが・・・

コレ、座布団3枚!
思わず一人で「アハハハ・・・」と笑っちゃったもん。
2011-02-09 Wed 22:19 | URL | ヘンなオバサン [ 編集 ]
Re:
ヘンなオバサンさん、コメントをありがとうございます!

お叱りを受けるかと思いきや、
座布団3枚をいただけて光栄です。

もう1人のヨウコも、この最後の文章に笑い、
ヘンなオバサンさんのコメントにも笑っていました!
2011-02-10 Thu 08:51 | URL | ひよ [ 編集 ]

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